家族を介護すること、それはいつかは誰もが経験することです。だれもが経験するとはいえほとんどの人は介護の経験がまったくなく直面して初めて知ることが多いと思います。
私もテレビや新聞で介護のことが取り上げられるたびそれなりの注意を払って見てきたつもりでした。それでも自分がいざ介護する側に立たせられると得てきた知識と自分が直面している現実がかみ合わなくてストレスがたまりました。どうやって介護しながら自分も健康をたもち、母として、妻としての責任を果たせるのだろうかといつも考えていました。
特に痴呆が始まると自分の時間を持つのがとても大変です。「自分の家に帰る」と急に家を抜けたしてどこかに(ここが自分の家なのに)帰ろうとすることが多々ありました。部屋に鍵をかけて閉じ込めるなんてことはしたくありません。病気を持っていても人格をもつ一人の人間だからです。
そんな時助けになるのが高齢者の見守りサービスです。時にはただ優しく見守ってくれる人がいるだけで介護される側も十分な場合があります。すこしの手助けで高齢者は納得したり安心したりするからです。「家に帰る」と言い出したときに「そうですね。でも今日はもう遅いから明日にしましょう」と近くで話しかけてくれる人がいてくるだけで介護される側はもちろん、家族はとても安心します。
このように介護される側の尊厳を保ちながら、介護する者のサポートしてくれるのが高齢者の見守りサービスなのです。